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公園の少年




私の旧友でMさんというかたがいるんですが・・・

まあ・・何と言うか、感の鋭い人でね。

彼女と別れて落ち込んでたりすると「別れたでしょ?まあ気を落とさないで・・」なんて電話してくれたりする(笑)

隠し事のきかない不思議な人です。


高校時代ですからもう十数年も前になりますかねえ・・

私、仲間と同人誌作ってましてね。マンガ描いてたりしてたんですよ、これでも。

それで深夜になって、小腹がすいたんで買出しいこうって話になって・・・田舎なもんで当時はコンビニが1軒しかなくてね。

だいぶ歩くんですよ、1km以上にはなりましたかねえ・・それで大通りにでるちょっと手前にバス停に隣接するようにして公園があるんですよ。


その公園の右端のほうに大きな砂場がありましてね、

夜中だってえのに子供が遊んでるんですよ!

深夜だしこりゃおかしいなと思ってみてたら子供のほうもこっちに気がついたらしくてね、お〜いって感じで手を振ってくるんですよ。


私つい、つられて手を振りそうになりましてね、こんな遅くにしょうがない子だなあ・・・って。

そしたら普段温厚なMさんに眦つり上げて「遥(当時の私のペンネーム)!ダメ!」

って言われましてね・・・

びっくりしてよくよく見たら グッ とノドに餅がつまったような・・息がつまるってああいうことをいうんでしょうねえ・・・愕然としたんですよ。


遊んでるんじゃない!

少年は遊んでるわけじゃないんだ!

おそらくは家に帰ろうとしてもがいてるんですよ。手足をジタバタさせてね。

足なんか180度曲がっちゃってるし、腰も背骨がずれた漢字で、下半身と上半身の中心線がずれちゃってる。

一目見ただけでこの世のモンじゃないなってわかりましたよ。


その少年が公園の中を少しずつ、少しずつ這ってる。

そんな時ポツリと、「お母さん・・・」っていうつぶやきが聞こえちゃって・・・

私もうたまんなくなりましてね、声をかけようとしたんですよ。

そしたらまたMさんが「遥、ダメ!」って・・


後で彼女に聞いた話では、子供は何ができるか、できないかの判断ができないから、無制限にこちらを頼ってくるし、できないとなると理不尽な恨みをぶつけてくる。

可哀そうだけど素人は放っておくしか手がないのだそうですが・・・

今でもあの「お母さん・・・・」って言葉を思い出すと胸が痛んであの少年が成仏してくれることを祈らずにはいられません。



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