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名古屋妊婦切り裂き殺人事件

            




  惨劇のあった被害者アパート


 名古屋妊婦切り裂き事件は1988年3月18日に愛知県名古屋市で発生した猟奇殺人事件である。
 その日本人離れした特殊な殺しぶりから盛んに報道されていた記憶がある。
 現在でもその手口は数ある未解決事件のなかでも異彩を放ち続けている。


 出産予定日をすぎていた妻を気遣い、Aさんは午後13時ごろ自宅へと電話をした。
 「まだ生まれそうにないか?」
 「まだみたい」
 妻との会話は普段通りでのちの悲劇を予感させるものは何もなかった。
 しかし午後18時50分ごろ帰宅を知らせる電話を入れたところ10回以上コールしたにもかかわらず妻は電話に出なかった。
 いつもなら3回と待たずに出る妻が出なかったことに不安を感じたAさんは帰宅を急いだ。
 午後19時40分ごろ、夫が帰宅するといつもは締まっているはずの玄関の鍵が開いていた。
 しかもアパートの二階になる部屋の明かりは消えており、洗濯物も取り込まれずに干したままにされていた。
 暗い部屋に入ったAさんはスーツを脱ぎ私服に着替える。このとき、どこかで赤ん坊の声が聞こえたような気がしてAさんは声の聞こえた奥の部屋へと向かう。

 そこでAさんが見たものは地獄さながらの光景であった。
 マタニティドレスの上にピンク色のジャンパーをはおり仰向けに倒れた妻の美津子さんが変わり果てた姿でそこにいた。
 美津子さんは後ろ手に縛られたままコタツに接続したままのコードを首に巻きつけて倒れておりこの時すでに息はなかった。
 惑乱していたAさんはここで初めて妻が血だまりに沈んでいることに気づいた。
 よく見れば妻の下腹部は無惨に30cmにわたって切り裂かれており、コタツの横には腹から取り出されたらしい赤ん坊がよわよわしい声で泣いていた。
 Aさんは急いで救急車を呼ぼうとしたが、普段あるはずの場所に電話が見当たらず、またコードは切断されていたため階下の住人に電話を借りて119番通報する。
 赤ん坊はひざ裏や太もも、股間などに傷を負っていたが搬送先の病院で無事命をとりとめた。
 しかし妻の美津子さんはすでに死後数時間が経過しており帰らぬ人となったのである。

 警察の現場検証が始まると行方のわからなかった電話器の場所はすぐに判明した。
 電話器は美津子さんの子宮にミッキーマウスのキーストラップのついた車の鍵とともに詰められていたのである。
 腹部は鋭利な刃物で縦38cm深さ2.8cmにわたって切り裂かれており凶器らしきものは現場には残されていなかった。
 また性的暴行を受けた形跡もなく、また激しく抵抗したような痕跡もないことから警察は第一発見者である夫に疑惑を抱くことになる。
 妻を心配して帰宅したのに、妻を探す前にスーツを着替えていることも捜査官の心象を悪くしていた。
 しかし結果からいえばAさんは死亡推定時刻の15時ごろ、まさに職場で仕事中であり完璧なアリバイが存在していたためAさんへの捜査に集中していた警察は貴重な初動捜査の時間を失った。

 その後警察は、美津子さんがサイドビジネスとしてアムウェイの家庭用品販売をしていたことから、ビジネス上のトラブルをめぐる怨恨から犯行に及んだのではないかと推測した。
 美津子さんを最後に目撃しているのは近くの主婦で、子連れで訪問し脱臭剤を購入して帰宅している。
 このとき、美津子さんが鍵をかけずに主婦を見送りに出たことから、犯人が内部に潜入したのではないかという説もある。
 訪問した主婦は美津子さんにお土産のイチゴを手渡しており、空になったイチゴの皿はコタツの上に乗ったままであったという。
 警察の懸命の捜査にもかかわらず、販売関係のトラブルに絡んだ容疑者は見つかる気配はなかった。
  
 有力な目撃情報は犯行時間近く、階下の主婦が不審な男を目撃したくらいである。
 その主婦の証言によると、自宅玄関のドアノブをガチャガチャ回す音がして、その後チャイムを鳴らされたため出てみると、身長165cm程度でサラリーマン風の男がおり「ナカムラさんのところを知りませんか?」
と聞いてきたという。
 主婦は「知りません」と答えるとすぐにドアを閉めた。
 男は近隣の住宅一軒一軒に同じ質問をしていったらしく数多くの目撃証言がとれたものの、人物の特定までにはいたらなかった。 
 これを最後に警察の捜査は有効な決め手を失い、ついに2003年3月18日公訴時効が成立した。


 この事件の不気味さはなんといっても妊婦の腹を斬り裂く猟奇的な手法にあるが、まさにこの手口こそが犯人像を難解なものとしている。
 美津子さんの下腹部は下から上へと切り裂かれており、犯人が日ごろから肉を捌くなどの手法に慣れていることを示している。
 怨恨などの衝動的な殺人であれば上から下へと切り裂くのが通常であるからだ。
 また腹を斬り裂くにあたって胎児にほとんど傷をつけていないことも特筆すべきである。
 力をこめて深くさしていれば赤ん坊が助かることはなかったであろう。
 また赤ん坊はへその緒を切って取り上げられており、その時間はおよそ一分に満たないものであるらしい。
 ベテランの産婦人科医であればおよそ30秒で赤ん坊を取り上げるらしいが、全くの素人で1分以内に取り上げるのは不可能とはいわないが相当困難であるそうだ。
 やはり犯人が何らかの医学知識に習熟している人間である蓋然性は高いものと考えられる。
 
 世間の好奇の目にさらされたAさんと息子は日本を離れ現在はハワイで生活しているという。
 Aさんは母が殺されたのだ、と息子に告げるか告げるまいか悩んでいるそうだ。
 これほど残虐な猟奇犯罪が容疑者すらあげられないまま迷宮入りするのは非常に遺憾であるが、ジョンベネ嬢殺人に見られるように捜査の初動を誤るとこおうしたコールドケースに至る場合は
多いように管理人は思う。
 第一発見者を疑うのは捜査の基本だが、警察が職場で普通に勤務していたAさんを疑い、第三者への依頼殺人の可能性まで疑ったことが迷宮入りの一端となったと管理人は考えるのだがいかがだろうか?



 美津子さんの子宮に押し込められていた旧式の黒電話




 またその後近郊に住む主婦が不審な人物の侵入を受け警察に通報したところ、美津子さん殺害の犯人である可能性からか警察が張り込みするようになり囮捜査の生贄にされた
というHPがたち上げられ一部で反響を呼んだ。
 よほど頭に来たのだろうか、この主婦は捜査状況を詳細に追っており、おとり捜査の指揮をとったと思われる捜査官を実名で公開している。
 一度はHPは閉鎖されたが、有志によって再アップされ現在も閲覧できるようだ。
 しかし実名をさらされたにもかかわらず愛知県警は沈黙を守っている。
 この沈黙自体が真実を物語っているようにも思えるのだが………。



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